ポーランド最大の花火の祭典PYROMAGIC 2018が開催されました

シチェチンはロシア女帝となったエカテリーナ2世の故郷であり、彼女が公女ゾフィアとよばれていた時代を記憶にとどめている都市です。そしてもう一人、森鴎外の作品「舞姫」のヒロイン、エリスの実在のモデルであるElise Maria Karoline Wiegert さんもこのシチェチンで生まれました。このエリスの謎は、鴎外の恋 舞姫エリスの真実(六草いちか著)の中で明かされています。19世紀のプロイセン領(現在のポーランド西部を含む)の歴史的背景を感じ取るためにも役立つ本なので一度読んでみるのもいいかもしれないですね。

シチェチンについて

シチェチン市の面積はポーランドの都市のランキングでは第3位になります。そして全体の面積約300平方キロメートルのうち24%が水面より低い土地となっています。また人口は約41万人で国内第7位。気候は典型的な西岸海洋性気候で湿度が比較的多く、夏の気温は過ごしやすく、冬は概して温暖とされています。
シチェチンの通りを歩くと昔の建物風に似せた新建築が多いことに気が付き、まるでエルブロンクやコウォブジェクの町を彷彿させるものがあります。歴史を感じられないオシャレであるけれど無機質な雰囲気を感じる建築物を見ると、外国人旅行者はガッカリするのではないかなとたまに思います。
ただ、そういう新しい建物がなぜ多いのかを一歩踏み込んで考えてみることはとても大切な事ではないでしょうか。戦争が多くの人々と歴史的建築物の運命を翻弄しましたが、シチェチンも例外ではありませんでした。旧市街は第二次世界大戦末期に全壊し、その他の地区も7割近くが大きな被害を受けました。それを戦後にやってきたポーランド人移住者が再建事業に取り組み、長い年月をかけてやっと今の町並みができ上がったのでした。
ポーランド北部から北西部に住んでいたドイツ系住民のほとんどはドイツの敗戦で本国に引き上げ、同じく新しくソ連領に編入されたポーランド東部地域(現在ウクライナのリヴィウ周辺)に住んでいたポーランド移民が、ドイツ人が去った後の地域に入植するような形で移住してきたのです。そのために1945年を境にシュテティンと呼ばれていたこの町にもドイツ語を母語とする人口はほとんどいなくなり、名実ともにポーランドの都市シチェチンとなったのでした。このような、様々な村や町から人々が集まり、新たなコミュニティーを形成していったという環境で興味深いのは言語の問題です。この町では戦後しばらくは移住者たちがそれぞれの出身地の方言を使っていたそうですが、時の経過とともに、現在では戦前から先祖代々ポーランド人が居住していた都市と比較しても、シチェチンの方が言語的な乱れや崩れがずっと少ない標準的なポーランド語が話されている傾向が強いというのです。同じ現象はポーランド東部からの移民が大量に流入した南西部ポーランドのドルヌィシロンスク地方でも見られるそうです。

シチェチンへのアクセス

シチェチンは西ポモルスキエ県の県都となっています。市の境界からドイツへは最短の場所でわずか5キロメートルという近さで、多くの人が日常生活においてベルリンと何らかの結びつきを持っています。そのためベルリン・シチェチン間のバスは便数も多く、首都のワルシャワへよりもアクセスはしやすくなっています。また空港に関しても国際線発着の場合は便利なベルリンの空港を利用するケースが多数を占めています。市の北部にはシチェチン・ゴレニュフ空港があり、ワルシャワからの便はこの空港に到着します。非常に小さな空港で、飛行機を降りると空港の建物まで歩いて向かう典型的な地方空港です。ワルシャワからは毎日13:20、19:25、 23:00発の3便運航しており、所要時間1時間10分。機材が小さいので機内持ち込みOKになった手荷物でさえ、その日の乗客数やら荷物のサイズで少しでも大きそうだと判断されれば、飛行機の階段を上がる前にタグをつけて預けることになります。ゴレニュフからもバスがLOTの到着に合わせてシチェチンへ運行しています。

ワルシャワからはバス&列車も

ワルシャワからシチェチンへは列車を利用することもできますが、今年の7月からFLIX BUS社が1日2便の運行を開始しました。チケットを早めに事前購入すれば価格が安くなるシステムです。
【運行ルート】ワルシャワWarszawa - ウッチ Łódź  - ポズナンPoznań - ゴジュフ・ヴィエルコポルスキ Gorzów Wlkp-シチェチンSzczecin
公式サイト: https://www.flixbus.com/
鉄道時刻表検索 https://www.intercity.pl/en/

真夏の夜空を彩る華麗な花火

さて、本題の「パイロマジック国際花火祭2018」についてです。
2008年から毎年8月に開催されているこの花火大会は、毎年数か国から花火師が参加して腕を競い合うポーランド最大の花火の祭典なので、これまですでに20数か国が参加し、アジアからは韓国やベトナムのチームが参加した年もありました。ちなみに今年はフィリピンが参加していました。
日本の花火職人の素晴らしい技はまだ一度も披露されたことがないので、来年以降にぜひ期待したいところです。
会場周辺はかなり混み合うので、開始よりもだいぶ早い時間に行って川岸の階段状になっているところに場所を取っておくのがベストです。ぎりぎりの時間に会場に行くと、混んでいるだけではなくて180センチ超の背が高い人達の壁ができてしまい、その隙間からしか見えなくなります。ですから飲み物などを調達してとにかく早めに会場に行き、座る場所を確保しましょう。ちょっとしたビニールの敷物を持って行くと便利です。これはスーパーの袋でも代用できます。それから万が一の雨に備えて雨具もお忘れなく。

部屋から花火見物ができる宿
オドラ川のおしゃれなアパートメント fot. odradream.pl

混雑を避けて静かに花火見物をしたいと思うなら、ロケーションのいい、特に花火が部屋から見える場所に宿を取るのがベストです。予約サイトを見ればいろいろ出てきますが、個人的にベストと思うものをご紹介します。どちらの宿もBooking.comから予約できます。
1.Houseboat Porta Mare – Odradream 水上のオシャレなアパートメント
  http://www.odradream.pl部屋からの花火の画像がでています
2.Apartament z Widokiem na Odrę オドラ川に面したアパートメントでコスパのよい人気物件


Booking.comカードが便利

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PYROMAGIC2018  2018年8月10日、11日 開催 下の動画はルーマニアとフィリピンチームの作品。異国情緒を感じさせてくれます。