「ブラックフライデー」中絶禁止法厳格化に女性達が抗議

2018年3月23日金曜日にワルシャワや地方の都市で中絶禁止法の厳格化に対する抗議集会が予定されている。2018年3月23日金曜日にワルシャワや地方の都市で中絶禁止法の厳格化に対する抗議集会が予定されている。
これは実質的には全面禁止となる法案では現代医学では治療によって延命ができない重度の先天性疾患など、死産となるリスクが高い場合も、妊婦には出産以外選択の余地はなくなるということを示している。中絶禁止よりもそういう悲劇に至らないために若者の教育に力を入れよという声も聞こえてきていたが、最近は医師が出生前診断や誕生してもすぐに子供が死亡するという事例を減少させるための胎内治療を拒否するケースも出ているという。
現在、ポーランドでは1993年の家族計画法によって次の3ケースのみ合法的妊娠中絶が認められている。1,2は胎児が自力で生命維持ができないとされる時期までであるが、3は妊娠12週までと制限が付く。
1.胎児に重度の回復不能な異常がある場合
2.胎児の生命が治療方法のない疾患で失われる危険がある場合
3.妊娠が犯罪による場合

今回の抗議集会は法律改正に反対する女性らが中心になったもので、3月23日16時に国会前で行われることにいなっている。主催者がフェイスブックで告知を行ったところ、すでに6万人から参加の意思表示があったという。またワルシャワ大学では女子学生たちがこれに先駆けて朝の5時30分から正門とその他2カ所の門を閉鎖して抗議行動を実施し、同じワルシャワ市内のステファン・ヴィシンスキ大司教記念大学の学生も23日夕方に国会前での抗議集会を行う予定だ。

2016年9月に起きた「黒い抗議」(チャルヌィ・プロテスト)では黒い服に身を包んだ女性ら何十万もの人々が抗議集会を行った。それによって中絶禁止法厳格化は見送りとなったのだが今回、可決されようとしているのは犯罪の場合は例外とし、その他の理由による妊娠中絶はすべて違法とされるというものだ。これは与党「法と正義」のヤロスワフ・カチンスキ党首の意向であるとポーランドの主要紙のひとつガゼタ・ウィボルチャは報じている。今回の
抗議集会の主催者側は、事実上の完全な妊娠中絶禁止令だと言う。
1年間にポーランド国内で行われる合法的妊娠中絶手術は約1000件で、そのほとんどの理由が上記の理由1と2に該当するものである。2015年度は犯罪に所以するものは公式発表では1件のみ。2016年度には1100件のうち1044件が重度の先天的障がいを原因としたものであったという。先天的に持って生まれた障がいによって人間の尊厳を保った生活を一生できないというケースでは家族の負担は精神的、経済的に限りなく大きい。法律によって出産以外の道がない状態になっても、出生後は国からのサポートはほぼ期待できずに一家族、個人レベルの問題となってしまう現状では、もしそれがわが身に起きればとてもきれいごとでは済まない、非常に厳しい問題だと感じる女性は少なくはないようだ。